"wir sind das Abendland" Islo Mob |

2 Innere Sicherheit (Poem) (0:26)
3. Wenn Deutsche traumen (3:37)
4. Kaffee und Kuchen (5:06)
5. (My) love will find you (4:17)
6. Badlands (4:02)
7. Grosses Haus (3:34)
8. Mango Madness (5:02)
9. Islo Boy (4:55)
10 Ein Gedanke (Poem) (0:19)
11. Chemie, Chemie, nie wieder Frieden (2:28)
12 Eine Frage (Poem) (0:07)
13. wir sind das Abendland (3:09)
Bonus Tracks CD-Reissue (2009)
14. Aufstand im Schlaraffenland (3:44)
15. Naked short selling mix (Remixed by Blank Fontana) (5:18)
16. Butterkeksmix (Remixed by DJ Ewige Jugend) (4:53)
Member;
Wolf v. Landau (Moishe Moser) : Vocals
Blank Fontana (Horst Siewert) : Keyboards, Guitars, Bass,
Electronic Drums, Percussion

Peter Hammill : Vocals
Guy Evans : Drums
John Ellis : Guitar, Mandolin, Bass
Glenn Tommey : Vocals
Udo Dahmen : Drums
Eberhard Schnellen : Grand Piano
Tom Doughty : Trumpet
Kelvin Towse : Trumpet
Streicher der Hamburgischen Staatsoper : Strings
Larry Elam : Trumpet (Texas Lightning)
Jane Comerford : Backing Vocals (Texas Lightning)
Monika Strebel : Backing Vocals
Audrey Motaung : Backing Vocals
Susanne Br ning : Backing Vocals
Prika Strebel : Backing Vocals
The three J´s : Backing Vocals
これは1985年にドイツのアーティストであるウルフ・V・ランドゥ(作家、画家;本名モイシェ・モゼル)とブランク・フォンタナ(作曲家、スタジオ・オーナー;本名ホルシュト・ジーヴェルト)の二人が起こしたプロジェクトのようだ。オリジナルは1985年に発表されたようだが、このCDは2009年に再発されたもの。デジパック仕様でボーナス・トラックが3曲追加され、12ページほどのブックレットが付いている。
彼らはこのプロジェクトのために様々なゲストを集めたのだが、その中にジョン・エリス(フューリー)がいた。ジョン・エリスは、このプロジェクトに大いに賛同し、イギリスでのレコーディングやゲスト・ミュージシャンへの声掛けに尽力し、結果、ピーターとガイの二人が参加し、バースのテラ・インコグニタ・スタジオでも録音をしたようだ。そこでの録音時にはエンジニアリングを担当したであろうデヴィッド・ロード(David Lord)は「9. Islo Boy」にブラスのアレンジでも参加しているようだ。
音楽は、良くも悪くも1980年代のエレクトロニック・ポップ(シンセ・ポップ)とプログレの入り混じった不可思議なニューウェイブ系の音楽。ドラムスやベースを追いかけてみると、プログレの匂いがぷんぷんとする。一方で、上物のシンセはチープでキッチュなポップ・ミュージックの要素がたっぷりと詰まっている。ギターはかなりエッジの効いたパンキッシュなもの。ボーカルのメロディ・ラインはシンプルだが、フレンチ・シャンソンやニュー・ウェイヴ的なところがあり、ある種、無機質でもあり、アンニュイでもある。聴いているうちに中毒になる可能性もある音楽だ。
基本的に、すべての楽器をブランク・フォンタナが演奏し、ボーカルをウルフ・V・ランドゥが取る、というスタイルだ。曲によってゲストが使い分けられているが、女性ボーカルやコーラスを除いてはあまり存在感はないかもしれない。ピーターやガイの参加は、ピーターが2曲、「6. Badlands」「9. Islo Boy」。ガイは1曲。「13. wir sind das Abendland」で演奏している。業界との仲介やミュージシャンの紹介でも積極的に関わったジョン・エリスは「7. Grosses Haus」にベースで、「8. Mango Madness」と「9. Islo Boy」「13. wir sind das Abendland」にギターでクレジットされている。ピーターは基本的にはバッキング・ボーカルだが、1曲だけ「6. Badlands」ではその声を識別しやすい。この手のニュー・ウェイヴ/エレポップ系にも興味のある方は一度聴いてみるとよい。昨年リリースとあるが、つい最近再プレスされているようなので入手しやすいはずだ。
by BLOG Master 宮崎