VdGG イタリア公演レポート |
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●VdGG イタリア公演 観戦記
<6月11日:ミラノ公演@ヴェルディ音楽院>
前日の6月10日にドゥオゥモ教会をUさんと観光しているときに日本語ガイドペーパー”ハロー・ミラノ”を入手。これにもちゃんと、イベント情報欄にVdGGライブの告知が載っていた! 。地図もあったので会場を事前チェック。大通りから細い道を入っていった所にありましたが、前日だというのにポスターもなーんも無し。向かいには「バットマン・ビギンズ」ポスター。回りと同じ感じの建物で「本当にここかな?」と思いつつも中に。中庭も普通な感じ、でもクラッシックのコンサートの予定は張り出されてました。
翌11日は、一緒に見るUさんの友人のイタリア人の車で会場に。中で予約シートと入場券を交換。中庭から建物に入ると、会場でした。入るとそこは、客席の一番後ろ(一番高い)。ここから見るとステージは随分下のほうだな―。千数百人は入る感じ。客席も興奮してます。僕の席は後ろ5分の4くらいな感じでしょうか。ステージがやや小さく見えます。
9時7~8分くらい経ったころかな? メンバー登場! ハミルがイタリア語で挨拶します。カメラのフラッシュがパチパチ。そして "The Undercover Man" が!!!! おおーっ。かっちょええ。ハミルは白いシャツでラフな格好。ジャクソンはいつもの(?)スタイルです。バントンとエバンスは、…よ―分からんなー。ハミルは楽器を持たずに、そしてキーボードの前に座り、そしてギターをかかえ、歌います。ソロでのステージでは見てはいても、グループの一員としてのハミルのカッコ良さも又格別です。
最初ジャクソンの音が小さかったのかな? PAを呼んだりしていましたが、以降は特にトラブルも無かったように思います。何の演奏だろうとしばらくインストが続いてそれが "Lemmings" のイントロだというのはちょいビックリ。大体、曲の演奏自体に大きな変更は無かった感じでしたので、そうかあのフェイド・インの前はこんな感じなのか、と。そう考えると、もし演奏すれば"arrow"はどんな感じなのかと思ってしまいますね。(この曲好きなんですよ)僕的なピークは "Darkness" です。重量感あるバントンのキーボード。思いリズム、ずっしり響く名演奏でした。若干スモークは焚かれましたがどちらかというとシンプルなステージ演出という感じですね。ライトも各人をクローズアップという感じです。
大好きな "Man-Erg" でいったんメンバーは下がります。客席は総立ち。アンコールの嵐。後ろの客が前の方の通路に移動し始めました。特にスタッフもそれを止めるような事は無かったです。カメラのフラッシュもそうですね。
アンコールは "Killer" 。皆合唱。「イィー、イイイイイィー♪」そして "Wondering" 初めて買ったVdGGは『ワールド・レコード』でして、個人的に嬉しい選曲でした。2時間10分程でしょうか。堪能しました。客席も興奮が続いてます。が、ダッシュで販売所へ。Tシャツ、バッジ、ポスター購入。
その後Uさんたち3人とバーへ。夜中の2時くらいまでライブやプログレネタで(僕は片言英語でしたが)盛り上がりました。音量は僕の位置ではちょうど良かったですが、前の方のUさんたちには随分大きかったようです。
<6月13日:ローマ公演@セントラーレ・デル・テニス>
13日はローマ、テニス場。雨降ったらどうするんだろう? と、ふと思いましたが。ステージが設えてあり、その前にパイプ椅子が並んでます、両サイドのテニス観覧席の方が位置高いのですが、結局前から10番目くらいの場所に座りました。と後ろから肩をポンと。去年のハミル東京公演に来てたカナダのカウチノイズのオーナーです。挨拶。やはりミラノも行ってたのか~! 。
イタリアは9時近くなってやっと日が暗くなります。予約シートと交換した入場券には「プログレ・フェス」と書かれてます。「え?」って感じ。それに、名前は分かりませんでしたが、前座がありました。8時40分くらいかな?約30分くらい。定型リズムにチェロ、女性ボーカル、アンビエント入ったバンドでした。
そして9時半過ぎ。右手からメンバー登場。今回はメンバーの足元まで良く見えます。バントンがフットベースをやってるのも分かりました。エバンスはドラムセットで顔辺りがよく見えん。くそー! 。最初は "Darkness" これで来たかー。 "Nutter Alert" が増えましたが "Masks" が無いのはちょい残念。今日の方がやはりステージに近い分じっくり楽しめました。アンコールでは、ハミルが、なんかマネージャーの名を出してましたが、なんて言ってるのか良く分からなかったのですが(残念)*。 "Refugees" キーボードに向かうハミルは最高にええ。本当のラストは "Theme One" 。インストという事もあってハミルはステージ上をあちこちと。イタリアでは "Theme One" は確かヒットしたのですよね。トータルすると時間的にはミラノと同じくらい演奏してくれたのかな?今日は屋外という事もあってスモークが、なにやら幻想的な感じも。
(*BM注:カリスマ・レーベルの創設者であるトニー・ストラットン・スミス氏の名前を出したようです。)
しつこくアンコールを求める拍手、叫びが20分は続きましたが12時過ぎに会場を後にしました。
本当ならUさんが会場近くのホテルに予約入れてたのですが、ライブ日程がずれたので中央駅近くのホテルまで帰らねばなりません。市電(多分最終)には乗れましたが、その後3~4キロほど歩いてホテルに帰りました。でも市内はライトが明るくて助かりましたね。
「VITAL」のような切迫感は無かったです。なんというか余裕の感じられる演奏、ライブでした。あのシンバル、スタスタタッタのドラム。フルート、サックス。キーボード、そしてギターとボーカル。紛れも無くあの4人がVdGGです。こんなサウンド出せるのはあの4人だけとしかいえないライブでした。なに言ってるのか分かりませんね。
もし来日が決まればもちろん又行きます。
by Mr.Pawn Hearts H Mizuno
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ということで、イタリア公演も最高だったようです。彼ら本来のラウドでラフな即興性の高い演奏、彼ら自身が楽しんでいる様子が良く伝わってきます。57歳、56歳というメンバーの年齢が音楽に深みと濃度を生み出しているとでも言えばいいでしょうか。すでに5月6日のロイヤル・フェスティヴァル・ホールでの復活公演のライブ・アルバム化が進行しているとのことで、それがリリースされるのがいつごろになるのか、それよりも新作スタジオ・アルバムが先になるのか、いずれにせよ大変楽しみな状況はまだまだ続きます。
by BLOG Master 宮崎