"Peter Gabriel (IV:Security)" Peter Gabriel |
1. The Rhythm Of The Heat
2. San Jacinto
3. I Have The Touch
4. The Family And The Fishing Net
5. Shock The Monkey
6. Lay Your Hands On Me
7. Wallflower
8. Kiss Of Life
言わずと知れたピーター・ガブリエルの4作目。タイトルは元々何もないのだがアメリカで付けられた「セキュリティ」もしくは単純に「IV」と呼ばれている。元々PGがジェネシスのメンバーとしてカリスマに在籍していた当時から「Two Peters」と並び称されてきたし、プログレ扱いのジェネシスを知らない人も「スレッジ・ハンマー」での大ヒット以降ポピュラー音楽界の大御所として常に注目を集めてきた人だけに知らない人はいないと思う。それにこの二人のマネジメントは同じ人(事務所)がやっているのだ。
さて、そのPGの人気爆発の前哨戦となる本作で、ピーター・ハミルはどのような役割を果たしているのかと言えば、ずばりバッキング・ボーカルである。アルバムには1曲ごとに参加メンバーがクレジットされているのでどの曲に参加しているのかは一目瞭然。「The Family And The Fishing Net」、「Shock The Monkey」、「Lay Your Hands On Me」の3曲でピーター・ハミルの声を聴くことができる…はずだ。はずだ、というのはバッキング・ボーカルにおける処理が声の判別を難しくしているという意味だ。それにガブリエル自身もバッキング・ボーカルに加わっているため声は重層的に一体となり個人を特定するのは難しいのだ。
アルバムはデヴィッド・ロード(David Lord)によってクレセント・スタジオでミックス・ダウンされている。PGの家や屋外での録音もデヴィッド・ロードはエンジニアとして携わっている。それが当時のPGの妻であったジルとの不倫に結びついていったのは有名な話だ。たしか二人はその後結婚したはず。また、他にもPH関連ではジョン・エリスがギターやバッキング・ボーカルで参加しているのも見落とせない。それに前作でも参加していた元ランダム・ホールドのデヴィッド・ローズ(David Rhodes)がこのアルバムから全面的に参加。この後に出る『Peter Gabriel Plays Live』でのPGバンドがこのアルバムで固まったと考えていいだろう。そういう意味ではこのアルバムは音楽的にもバンド的にも最も充実したものだと思う。
本作にはドイツ語バージョンというものがあるが、メインとバッキング・ボーカルのトラックだけを差し替えただけのようにも聞こえるが、ミックスをいじっているようでもある。詳細については私はよく知らない。また、曲順が一部入れ替えられているのも何か意図があったのかどうかよく分からない。ご存知の方も多いと思うので、ドイツ語版についてコメントをしていただけると助かります。
"deutsches album" Peter Gabriel
1. Der Rhythmus der Hitze
(The Rhythm Of The Heat)
2. Das Fischernetz
(The Family And The Fishing Net)
3. Kon Takt!(I Have The Touch)
4. San Jacinto(San Jacinto)
5. Schock den Affen
(Shock The Monkey)
6. Handauflegen(Lay Your Hands On Me)
7. Nicht die Erde hat Dich Verschluckt
(Wallflower)
8. Mundzumundbeatmung(Kiss Of Life)
by BLOG Master 宮崎