“Roaing Forties” Albums which includes the Songs Peter Played in Japan 19 |
"Roaring Forties" (1994)
1. Sharply Unclear
2. The Gift of Fire
3. You can't want what you always get
4. A Headlong Stretch
5. Your Tall Ship
この前のスタジオ録音「The Noise」のツアーに向けて結成されたThe Noise Band は、ライブ・アルバム「There Goes theDaylight」にその演奏の記録を残したが、その顔ぶれを中心に新たに録音されたアルバム。全体としてバンド・サウンドへの回帰はこのアルバムでも顕著。80年代後半のデジタル・サウンドやシーケンシングの経験に、The Noise Bandから始まったバンド・サウンドとの融合が、より昇華された形で結実した作品と言えるでしょう。
日本では、ソロ・アルバムのバンドでのライブはこれまで一度も行われていないので、かなりの楽曲を聞きそびれているのではないか、と思っているのですが、このアルバムからの採用は、ラストに収録されている「Your Tall Ship」1曲のみということになっている。
歌の情景的には、大海原を行く舩に乗った男の心情を、外側から描写した三人称で語られる物語の終盤というイメージです。スタジオ盤ではその直前が「A Headlong Stretch」で、少し込み入ったアレンジの大作だということもあり、この曲でホッとする、という人も多いかもしれませんが、ライブでは、単独で歌われることで、この曲本来の魅力というか、力というか、そういったものが感じられます。ライブセットの中でも後半、あるいは、本編のラストに持ってくることが多い曲です。
なお、このアルバム発表後、1995年のツアーでは、The Noise Bandからニック・ポッターを除いた3人、マニー・エライアス(ドラムス)、スチュアート・ゴードン(ヴァイオリン)、デヴィッド・ジャクソン(サックス、フルート)に、ピーター(ピアノ、ギター)が加わるという、これまたとんでもない楽器編成での4人組(カルテット)(Quartet)=pHQ となっていて、このアルバムの楽曲を演奏している(ロシアでTV放送された番組で見ることができるが、大曲「A Headlong Stretch」もやっている!)ので、このアルバムが好きだという方はぜひ見てみてください。先月、マニー・エライアスがフェイスブック上でpHQでのライブについて、ニック・ポッターがいないので、ドラムスが拠り所とするベース・ラインが無くなってしまうケースがあるのが難しかったと言っています。曰く、ピーターがピアノを弾く曲ではピーターの左手が力強いベースラインを弾くので問題ないが、ギターの曲ではかなり不安があったとのこと。pHQをやってみて、つくづくガイ・エヴァンスの凄さがよく分かった、とも。
pHQ Live at the Palace of CultureGORBOUNOV'a, Moscow, 18 May 1995
このライブでは、本作から2曲「A Headlong Stretch」と「Your Tall Ship」とが演奏されています。
1. Easy to Slip Away
2. The Siren Song
3. The Unconscious Life
4. Autumn
5. Comfortable
6. Shingle Song
7. Sign
8. Primo On The Parapet
9. Planet Coventry
10. Ophelia
11. A Way Out
12. A Headlong Stretch
14. Your Tall Ship
by BLOG Master 宮崎
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