2017来日公演予習10;Songs Played 10 Time |
"The Birds" - 「Fool's Mate」(1970)
"Autumn" - 「Over」(1976)
"Time Heals" - 「Over」(1976)
"Last Frame" - 「The Quiet Zone, the Pleasure Dome」(1977 VdG)
"If I Could" - 「The Future Now」(1978)
"Faculty X" - 「pH7」(1979)
"The Unconscious Life" - 「Enter k」(1982)
"Curtains" - 「Fireships」(1991)
"Your Tall Ship" - 「Roaring Forties」(1994)
"Unrehearsed" - 「This」(1998)
"Stumbled" - 「Thin Air」(2009)
まずは「The Birds」ですが、この曲に関しては、ピアノ(キーボード)での演奏と、ギターでの演奏の両方を日本で見せてくれています。古くは初来日の時のキーボードでの演奏がありますし、2009年にも、私のギター曲をピアノで演奏したり、逆にピアノ曲をギターで演奏してみてほしい、というリクエストに応えてピアノで演奏してくれました。ピーター曰く、アルバムではピアノで作った曲も、ギターで作った曲もそれぞれピアノもギターも用いたアレンジをしているので、基本的には両方で演奏することは「もちろん」可能、なのだそうです。
アルバム「Over」からの2曲は共に人気のある曲ですが「Time Heals」については、印象に残っているのが2004年の来日公演です。それは突然起こったハプニングでした。ステージではピアノ曲からギター曲に移り、「The Comet, The Course, The Tail」「If I Could」と進んだ時にギターの弦が切れたのです。この年からピーターはギターを一本だけ持ってくることにしていましたので、当然弦を張り替えなければなりません。この時は、スチュアート・ゴードンがギターを預かりステージを下がって弦を張り替えることになりました。ピーターは、その間、もう一度ピアノに戻ってこう言いました。「こういうトラブルが起きた時に、いつでも演奏できる安全な曲のストックとしている曲があるんだ。」そして演奏したのがこの「Time Heals」でした。それがこの曲の東京での発披露でもありました。以後毎回のように演奏されています。
VdGの曲「Last Frame」は、まだ世の中、フィルム・カメラしかない時代に書かれているので、デジカメ世代には今一つピンとこない部分もあるかもしれませんが、タイトルはフィルムの一番最後のコマ(フレーム)のことですね。最後は「僕はただ、君のネガティブを持っているだけ」というのも写真の現像済みのネガ・フィルムのことです。デジカメしか使ったことがない世代には分かりにくいかも、です。
「If I Could」も人気曲の一つです。イントロのコードがゆっくりとかき鳴らされるとすぐにこの曲だと分かります。平たく言ってしまえば失恋の歌ですが、そこはピーター。アルバムではコーラスとして入っている「お前は知ってるだろ、分かってるだろ、彼女は出ていこうとしてるぞ」と繰り返すところをライブでは実際の歌の中に組み込んでいます。これもまた面白味の一つになっています。
「Faculty X」は毎回大変盛り上がる曲です。この曲が初めて日本で演奏されたのは2001年でした。以後ほぼ毎回演奏を聞かせてくれます。アルバム「enter K」からの「The Unconscious Life」は2002年以降毎回必ず取り上げられています。セットの前半に演奏されることが多いようです。逆にセットの後半に演奏されることが多いのは、「Your Tall Ship」です。曲想と相まってしっとりとした雰囲気で会場を満たします。たいへん大きなゆったりとした曲調に、感情移入をしてしまう方も多いことでしょう。
「Curtains」については、いつのことだったかは忘れてしまいましたが、ピーター自身が感情移入をし過ぎて、つい涙を流してしまった、ということがありました。その時は、「ピーターが泣いていた!」と公演後に観客の間で話題になったものです。
比較的新しめの楽曲としては「Unrehearsed」も良く演奏されています。巣立っていこうとしているわが子に対する父親の気持ちが込められた歌ということで、同じ立場の人には強く共感されているようです。そして最も新しいところでは「Stumbled」です。アルバム「Thin Air」が発売されたのがついこの間のように思えますが、すでに8年の歳月が経っているということを実感させられる演奏回数です。
by BLOG Master 宮崎
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