新作 紹介文のご紹介1 |
ということは、いずれにせよ、日本では数日だけフライングの会場販売を期待してもいいかもしれませんね。
通常版、と言っていいのかどうか分かりませんが、まずは1枚ものとしては発売されるものについて、バーニングシェッドでの紹介文を読んでみました。以下に大雑把に訳してみます。
"...All That Might Have Been..." Peter Hammill (2014)1CD edition
1. In overview
2. The last time
3. Never wanted
4. As for him
5. Nowhere special
6. Piper Smile
7. Wanted to belong
8. This might....
9. Inklings, darling
10. Be careful
11. Alien Clock
12. Drifting through
13. Washed up
14. Rumpled sheets
15. Fool-proof
16. Can't get home
17. Washed away
18. Back road
19. The line goes dead
20. He turns away
21. Hooks
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この1枚ものがピーター・ハミルの比類なく野心的な2014年のソロ・アルバムのメインCDだ。
これは従来的な歌もののディスクではない。とはいえ、元々は個別のスタンダードな形のサンプルから作られた断片なのだ。これらのピースたちは、切り刻まれ再アレンジされて一続きの全体を形作っている。
映画でのように、各シーンはお互いに滲む様に、時間と空間において、後や前へと移動する。キャラクターたちは現れたり消えたりし、影の中で待ち、あるいは、突然舞台の前方へ現れてスポットライトの下へといったりする。それは明暗法だ。その中では音楽がそれ自体のサウンドトラックと脚本の両方であるような流砂の世界だ。
18か月の期間 - PHのソロ作品としてはかつてない最長期間 - にまたがって書かれ、録音されたアルバムは、この最終形にたどり着くまでに、たくさんの捻り、変換、それに変容を潜り抜けてきた。コンセプト・アルバムではないが、ギザギザしたサウンドスケープや、漂ったり陰になったりするキャラクターたち、そして、掴まえ所のないプロットラインの場所などの使用は、物語的な歌物のアルバムよりもむしろ、より映画的な世界に近いところに位置するだろう。
サウンド・パレットは、ギター、シンセ、クラッシュしたビート、そしてもちろん、目立つボーカルからなっている。そして、それはピーターが自身の45年のキャリアを通じて試みたほかの何物にも似ていない。
音楽は、連続的で、一つの楽曲から次のものへとクロス・フェードしている。

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時間軸的には、この文章は、ソファ・サウンドの更新よりも先に書かれていますので、表現が微妙に違うのはピーターの、どう表現するかについての考えが反映されていると解釈していいかと思います。
フランスのとあるショップのコメントでは「A Black Box」を連想させるという表現もありましたが、「Work in Progress」を聴いたことがある人にとっては、その例えはピンと来ないかもしれません。いったい、どのようになっているのか。大変楽しみです。
まずは、レギュラーCDについて、でした。
by BLOG Master 宮崎

