Sofasound Peter Hammill's Journal 「仕上げ」7月度投稿 |
"Finishing up" 「仕上げ」
Posted: July 31, 2014 | Author: sofasound | Filed under: Uncategorized |5 Comments

当然だが、思っていたよりも長いプロセスになってしまったが、6月末までに新しい録音のミキシングを何とか完成させることが出来た;あるいは、少なくとも、録音のミックスの*ひとつの*組み合わせを仕上げたのだ。
徐々に明らかになっていくだろうが、このアルバムは、いくつもの頭を持った獣であり、それら頭の一つ一つが、微妙に異なる音響的な顕現を表している。あるものにおけるどのような変更も、潜在的に、他のあるものにおける必要な、そして微妙な、調整を意味していた。
7月の大半は、集中的な聴き込みとこと細かな管理のプロセスに費やされた。この作業の終わりにおいては、沢山の努力が、その楽曲について、まるでまったく何も知らないでいるかのように、真っ新の状態で捧げられなければならない。それは確かに、一日中ずっと同じものを聴く事にかかりっきりになるという問題ではなかったのだ。
むしろ、私は自分の心を空っぽにしなければならなかった(私が本当に良いと、そして、逆に、潜在的に疑わしいパッセージだと考えるものに関しては、だ)。通して聴いたときは毎回、もちろん、ノートを採ったのだが、その次の通し聴きの前には、故意にそれらを参照しなかった。それゆえ、(ミキシングの、順番の、ペース合わせの)対処されるべき必要がある問題は、集まったノートにおいて、何度も現れたものだけになったのだ。
(余談だが、レコードの制作中には、私はまさに沢山の紙を使用する;それは、もし時間集約型であるなら、コンピューター上でのノートよりも、より大いに信頼できる記録の形である。そして、いつだって書類の後を遡ることが可能である。プロジェクトが完了したときにはこの書類のどんなものも取っておいたりは*しない*のだけれどもね…。)
最後に、今や、物事がそれらが見出されるすべての形にあることについて満足している。レコードは出来た。カバーについてのちょっとした問題が、今や、残されているだけだ - そして、リリース・スケジュールとかなんとかの全てのビジネス関係を整理することが。だから、今後2,3週間のうちに、それがあなたの棚に収まっているということは断じてないだろう…。
もし、私がこのリリースの性質について、少しばかりミステリアスな言い方をしているように見えたならば申し訳ない。全ては、そう願うが、一旦リリース日が分かってしまえば、後の投稿において明らかになるだろう。
ところで、物事の他方の翼にかんしてだが、VdGGのライブのリリースもまたすぐに行われるだろう。昨年の私たちのツアーから採録されたものだ。そういう訳で、私は最近、HBから送られてきた、すべての*あの*狂気についての、ミックスを通して聴くのにいくらか時間を費やしているのだ。
良くてきれいな楽しみ…。そしてさらなるものがやってくる。来週、一回限りのソロ・ショーと私にとっては初めてのルーマニア訪問だ。
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さて、久しぶりのジャーナル投稿。このところ、球のツイッターでの発言があるくらいで、あまり音沙汰がありませんでしたが、いよいよミックスダウンも完成したようです。残すところはジャケットや事務手続き関係だけ、と言った感じの内容です。
今回のアルバムは、日本のファンには、昨年の来日時の「Work in Progress」で、一足先に、その「素材」を耳にすることが出来ていますが、今回の投稿によれば「多頭の獣」という表現がなされています。果たして、どのような完成形になっているのでしょうか。
一方、最後に一言触れられているVdGGのライブ・アルバムも楽しみです。日本では、2012年の川崎で見た「フライト(Flight)」と、まだライブで見ることが出来ていない「燈台守の憂鬱(A Plague of Lighthouse-keepers)」を含む、昨年2013年のヨーロッパ・ツアーからのもの。今回のミックスダウンの担当はヒュー・バントン(HB)。はたしてどのような音に仕上がっているのでしょうか。
ソロもバンドも前回のアルバム(共に2012年、ソロの「Consequences」、VdGGの「Alt」 - 「A Grounding in Numbers」は2011年)から少し間が空いているだけに、年末に向けてのお楽しみが2作品もあるというのは、なんとも贅沢な気がします。
by BLOG Master 宮崎