Project Brain (Guy Evans) #8 - "Life In The World Unseen" (Harry Williamson) |
"Life In The World Unseen" - Harry Williamson (Voiceprint VP232CD, 2000)
1. Highlands Suite 1 (6:08)
2. Highlands Suite 2 (3:26)
3. Honey Eater (2:19)
4. Angel Bar (3:16)
5. Sega-Stream (3:53)
6. Touch The Clouds (4:46)
Bass John Cabon
Drums Guy Evans
Flute Didier Malherbe
Guitar HW
7. Slither And Boobongs (2:33)
Boobongs Guy Evans
Slither HW
8. Life In The World Unseen Part 1 (9:05)
9. Life In The World Unseen Part 2 (5:32)
10. Orange Tree (5:42)
11. Noon Bush Flying (3:11)
12. Read Letter Day (4:56)
13. Highlands Part 4 Godabeone (8:05)
Recorded, mixed and mastered between 1996 and 2000 at Spring Studio
ハリー・ウィリアムソンのソロ・アルバム。1996年から2000年にかけてオーストラリアの自宅スタジオで録音されたバラバラの素材を集めた私家楽曲集とでもいうべき作品。
ここで、ガイは2曲に参加している。6曲目の「タッチ・ザ・ワールド」は、かなり美しい曲で、とても気持ち良いドラムスとなっているが叩きまくるという感じではないが、軽快に流れるように音数多く叩いている。また、クレジットでは単にドラムスとだけ書いてあるのだが、実際には様々なラテン・パーカッションが使用されていて、これらのパーカッションもガイが演奏しているのではないかと思われる。軽めのリズムの上で自在に飛び回るフルートがとても気持ち良い。
続いて7曲目では、ガイのクレジットはブーボンズとなっているが、ブックレットでのハリーの説明によると、この楽器は、デイヴ・ソウヤーが考案した竹でできたマリンバのような楽器のようだ。そして、この曲は、その楽器に直接的に触発されて、ガイとハリーが生み出した日本をイメージした楽曲なのだそうだ。
これら2曲を含めて、とても気持ちの良いアルバムだ。ハリー・ウィリアムソンは他のアーティストとのコラボレーション作品は多いが、純粋なソロ・アルバムはほとんどない。これは、その貴重な純粋ソロ作品ということで、構想からリリースまでに20年かかったと書いてある。レコーディングそのものも4年の時をかけてあり、ここに収められた音楽こそが彼の真骨頂なのだろう。
ガイがマザー・ゴングに参加した期間は短いが、その間に録音された作品および関連人脈のアルバムへのゲスト参加はかなり多い。残念ながら、現在入手できない作品もあるため、すべてを聴くことは難しいが、今後もその一部なりともご紹介できればと思っている。マザー・ゴング関連作品ということでまとめると、以下の作品の存在が分かっている。
1981:Robot Woman 1 (Mother Gong)LPのみ
1981:Melodic Destiny (Didier Malherbe's and Yan Emeric)cassetteのみ
1981:W.F.M. (Dave Sawyer + Mother Gong) cassetteのみ
"Words Fail Me" (reissue リリース年は不明)cassetteのみ
1982:Robot Woman 2 (Mother Gong)LPのみ
1982:Vibrations (Dave Sawyer) cassetteのみ
1988:Tarka(Anthony Phillips and Harry Williamson)オリジナル(1981)はカセットのみ
ご紹介できない(入手できていない)作品は、後にエコー・シティの創立メンバーの一人となるデイヴ・ソウヤーの二つの作品とディディエ・マレエブの幻のソロ・デビュー作品だ。
デイヴ・ソウヤーの2本のカセットは、本人も「家の中のどこかにあるとは思うが、見つからない」と言っているので、入手は難しそうだ。唯一、「13/8 Thirteen / Eight」という1曲のみが、ゴングの未発表曲集「History & Mistery og Planet G**G (THE MYSTERY AND THE HISTORY OF THE PLANET G**G)」に収録されており、それを聴くたびに、アルバム全部を聴きたくなってしまう。とても美しく、少し変。
デイヴ・ソウヤーは現在もチル・アコースティックというユニットで音楽活動を続けているようで、その音楽はミニマル的な要素もありながらグルーヴィーでとても面白いだけに、この2作品を何としても見つけ出して欲しいと思っている。
また、ディディエの作品は、後にメンバーを変えて録音しなおされたものがCD「BLOOM」などに収録されたりしているので、このオリジナルがそのままの形で再発されることはないだろうと思われる。ゴングのサポート集団GASからの発売だけに、日本でも熱心なゴング・ファンが持っているのではないかと思われるが、もし、よければ聴かせてください。
by BLOG Master 宮崎