"MEETINGS WITH MENMACHINES" (AMON DUUL(UK)) |
1. Pioneer
2. The Old One
3. Marcus Leid
4. The Song
5. Things Aren't Always What They Seem
6. Burundi Drummers Nightmare
member
- John Weinzeirl / guitar
- Dave Anderson / bass, vocals
- Guy Evans / drums
- Julie Wareing / vocals
ピーターのソロ新作が出るまでに、ガイ参加のアモン・デュール(UK)の残りのアルバムを紹介しておきたい。
やはりこれも1983年に録音されているようだが、前作での全部インプロという作りから一転して全て作曲された楽曲になっている。ほとんどにキーボード奏者として前作に参加した二人(Jez Woodruff(後にBlack Sabbath)とNick Chetwood(後にT'Pau))が加わっているので、もしかすると(少なくとも一部の楽曲の)録音は同じ時期だったのかもしれない。録音場所も同じウェールズのDave Anderson所有のFoelスタジオのようだ。
1曲目はシンセによるイントロからヒッピー的な雰囲気の強い能天気なボーカルへと展開し、ベースやギターのリフがサイケデリックな時代の名残を感じさせる。その雰囲気を引きずりつつ、シンセの軽快な古いテクノ的なリフで始まる2曲目でも、イントロとは対照的なギターのへヴぃなリフで一気にクラシカルなロック的楽曲へと突入する。Julieのボーカルは歌詞があるものの歌詞カードが付属していないため内容は良く分からない。いずれにせよゴングとアモン・デュールとホークウインドをミックスしたような(ついでにオズテンも)サウンドだ。
3曲目は長めの静かなイントロから叙情的なゆったりとしたフレーズとリズムの本編へと展開していく9分ほどの曲。大西洋の広大な景色を思い起こさせる広がりと、短い牧草とところどころに見えるごつごつした岩とが特徴的なイギリスの風景を思わせるボーカル・ライン。しかし、決してシンフォニック・ロックにならないところは、ギターの音色とボーカルの歌い方ゆえか。解説にはジャンヌダルクへの賛美歌だとある。LPではA面ラストを飾っていた大作だ。
4曲目では再びシンセのイントロからリフ主体の展開となる楽曲。ただしここではギターよりもベース・ラインが中心だ。そして曲調はきわめてポップ。5曲目では珍しくアコースティック・ギターでのフォーキーなバッキングに歌が重ねられる。他の楽器は出てこない。
そしてラスト。再び8分半ほどの大作。キーボードによるイントロと対照的なエレキ・ギターによる本編というスタイルはここでも貫かれている。ここでもまたへヴぃなギターのリフに、珍しく歌詞のあるリードを歌うDave Andersonの濁声ボーカルとJulieのバッキング・ボーカルで構成されている。ある意味ストレートなロックンロールだ。多少土着的なドラミングを見せるGuyもはつらつとした演奏を聞かせてくれる。豪快なギターソロも楽しめる。
by BLOG Master 宮崎