ツイッターでの情報が先行していましたが、ピーターがツイッターで英Prog誌の報道ツイートに対して「Indeed!」と認めたことに対する反響が大きかったことを受けて、同じくツイッター上でさらに以下のように答えています。VdGGのイギリス・ツアーが2022年2月に延期された際に、ピーターに何か新しいものがファンには必要だとメールしたときに以下のようにいただいていたのですが、まったくもって「サムシング・ニュー」です!!
And there’ll be something new quite soon ;-) (2021/02/06、個人的なメールへの返信で)
Peter Hammill @Sofa_sound (午前1:15 · 2021年2月17日 JST)
I guess I should formally announce that my next release will be "In Translation", a collection of cover versions, most of which I've translated myself. It's a mixed bunch - Mahler to Leiber and Stoller, Piazzolla to Rodgers and Hammerstein. More news will follow.
私の次のリリースが「イン・トランスレーション」という、カバー・バージョン集であることについて、公式にアナウンスをすべきだろうと思う。これらのほとんどは、私自身が翻訳したものでである。マーラーからリーバー&ストーラー、ピアソラ、ロジャース&ハマースタインに至るまで ー いろんなものの集まりだ。更なるニュースが続くだろう。
-------------------------
この流れで、ソファ・サウンドの最新ニュースが更新されています。
Last updated: 16/2/21
A new album of cover versions
Sofa Sound The Latest News.... 16/2/21
私は、昨年の間、まったく活動していなかったわけではなく、その労働の成果が間もなくリリースされるだろう。それがカバー・バージョン集のアルバム「イン・トランスレイション」だ。
ほんとに幅広い楽曲をこのアルバムに載せている:マーラーとフォーレの楽曲、ピアソラによる二曲、そして(きわめてまじめな)ポップ・ソングの古いのと新しいもの、アメリカものとヨーロッパもののセレクションだ。楽曲のうち三曲は、英語の歌詞が(もともと)あったが、ほかのすべては、私自身が(歌詞を)翻訳したものだ。
思うに、大変興味深いコレクションだし、このアルバムの作業は、楽しみかつ挑戦の両方であった。とはいえ、オリジナルのライターや演奏者たちに対して真摯であろうと最善を尽くしてきた一方で 、私自身のレコードと言えるようなものを作ろうともしている、。私の気持ちにとっては、少なくとも、これらの楽曲の主題となっていることと、それらの感情的な趣意の両方が、私たちがつい最近まで生きてきた時代その時々に対して強く結びついている。
リリース日は、間もなくアナウンスされるだろう。そして、私は、かなりナーバスな期待をもって、反応を待っている。
--------------------------------------------------------------------------------------
ということで、ツイッターでの多くのファンの求めに応じる形で、ソファ・サウンドでも告知されました。新作「イン・トランスレイション」直訳すると「翻訳で」でしょうか。
また、ソファ・サウンドでは言及されていませんでしたが、メディアの報道では、新作はCDとダウンロード販売のほかに、ホワイト・ヴァイナル(LP)が予定されているとのこと。
そのソファ・サウンドの更新に先行したプレス記事(私が知る限り、英Prog MagazineとORGAN THINGのふたつ)ですが、記事自体は別々ですが、ともにピーターがプレス向けに出したコメントが引用されていますので、それをご紹介します。(記事で使用されている写真はふたつとも@james_sharrockによるもの)
Photo@james_sharrock
-------------------------------------------------------------------------------------
アルバムは様々な音楽的世界からの楽曲で構成されている;クラシック、アメリカン・ソングブック、イタリアン・ポップ、そして、タンゴ。三極を除くすべてにおいて、ハミルが歌詞の英語への翻訳も行っている。これらの楽曲は、それらの背後に注目すべき物語を持っている。オリジナルの精神に忠実である一方で、それらは微妙な突然変異を通り抜けてきている。ハミルはそれぞれを彼自身の、フレッシュ&ニューに仕上げている。
このコレクションは、一つのグループとしてフィットしているようだ。特に、これらの楽曲がある程度の混乱、喪失、ある種想像されたが訪れなかった未来などを以てしてなされるべきであるという理由で。
ほんの三曲だけが、もともと英語でのものだ;何年にもわたり、楽曲翻訳の経験をいくらか積んできたので、残りは私が翻訳した。もし私がオリジナルの言語でそれらを歌ったとしたら、自分が適切な判断をそれらの楽曲に対してできるとは思わなかった。私のアプローチはいつも、厳密に言語的な翻訳というよりも文化的なものになっていたのでね。いわば、その楽曲を正確に語られていることを提示するというよりは、その精神を翻訳している。
いくつかの楽曲については、このプロジェクトを始めるまで馴染みがなかった。一つの発見がある種の文献調査で別のものへと導いてくれた。多くの楽曲には背景となる興味深いストーリーがあるだけではなく、作家と歌い手たちのいくらかにも目を見張るような劇的な時期があったのだということには注目すべき価値がある。私は、これらの時折複雑だった人生に対して脱帽しよう。私は、自分が取り上げた素材、作家、そしてオリジナルの演奏者たちに対して、相応かつ適正な敬意をもって接したものと思う。必然的にではあるが、手を加えてあり、私のものはすべて私のものである。
これらの録音は、もちろん、Covidとロックダウンの時期に行われた。しかし、ブレグジット(Brexit) ー まったくぞっとするが ー が早まるというのが分かったことで、早められた。その結果、これらの、ほとんどのパートの、演奏は、私の、長年の間私にもたらされていたすべての権利と特典を備えた、ヨーロッパ人シンガーとしての最後のものとなった。
”In Translation” - Peter Hammill
1. The Folks Who Live On The Hill (ジェローム・カーン/オスカー・ハマースタインによる 1937 年の楽曲)
2. Hotel Supramonte(ファブリッツィオ・デ・アンドレ)
3. Oblivion (アストル・ピアソラ)
4. Ciao Amore (ルイジ・テンコによる1967年の楽曲)
5. This Nearly Was Mine (ミュージカル「南太平洋」から)
(リチャード・ロジャース/オスカー・ハマースタイン)
6. After A Dream (ガブリエル・フォーレ)
7. Ballad For My Death (アストル・ピアソラ)
8. I Who Have Nothing
(もともとは、イタリアのカルロ・ドニーダとジュリオ”モゴール”ラペッティによる楽曲。英語歌詞はソングライティングの巨人ジェリー・ライバー&マイク・ストーラーによるもの。ベン・E・キングとシャーリーバッシーによって録音された*)
9. Il Vino (ピエロ・チャンピ)
10. Lost To The World (グスタフ・マーラー)
* これは、二人がデュエットしたのではなく、同じ年にそれぞれ個別にシングル盤をリリースしたということのようです。
リリース日など、まだまだ不明な点はありますが、情報が追加され次第ご報告します。
Photo@james_sharrock
by BLOG Master 宮崎