Charles 'Chaz' Dickie |
チャールズ・"チャズ"・ディッキー(Charles 'Chaz' Dickie)は、現在オックスフォード・チェロ・スクールというチェロ専門の学校で教えているとのこと。この学校は名誉プレジデントとしてヨー・ヨー・マが名前が掲げられているが、子供たちを中心に、大人やプロにまでチェロの特訓を泊り込みで行うイベントを毎年行っているらしい。
*Oxford Cello School
そのOCSでチャズは、「フリースタイル・チェロ」という講座を受け持っているとのこと。OCSの講師紹介によれば、彼の経歴は以下のようになる。
・Chaz Dickie Cert Ed
Head of Freestyle Cello
「チャズは、チェロをMargaret Moncrieff氏と Rhuna Martin氏に師事。彼は、オーケストラや室内楽でのきちんとした仕事をしながらも、常に即興音楽に特化してきた。彼は現在Johnny Mars と the Barrelhouse Blues Orchestraで演奏している。また、彼はゴードン・ハスケル、ロビー・マッキントッシュ、ジャッキ・ダンクワース、P.J.ハーヴィーなどとも演奏を共にしてきた。また、マイク・リー監督の、賞を受賞した(訳注:カンヌ映画祭パルム・ドール賞、同主演女優賞=ブレンダ・ブレッシン、をそれぞれ受賞)作品「秘密と嘘(Secrets and Lies)」(1996 英)のサントラでも彼の演奏を聴くことが出来る。彼は「ヴァン・ダー・グラーフ」でチェロ奏者であり、キーボードも弾いていた。作曲とアレンジをこなし、アーツ・カウンシルの「アウォード・フォー・インプロヴィゼイション」を受賞している。彼はまた全国で即興演奏のワークショップを行ってきており、35年にも及ぶチェロ教育の経験を持っている。」(OCS の教師・講師紹介の文章)
また、VdGGファンの作成した著名なホームページのひとつである「ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーション」でのバイオグラフでは、VdG解散後の彼の音楽活動について、ポピュラー音楽の視点からまとめてあるので合わせてそれも紹介しておこう。
「彼はグラハム・スミスとともに1979年に「プール・オヴ・サウンド(Pool Of Sound)」に参加。1982年にバンドはチャズとキャシー・スティーヴンス(Viola)のデュオとなったが1990年まで活動を継続した。このデュオは、キース・ティペットのオーヴァリー・ロッジ(キース・ティペット、ジュリー・ティペット、フランク・ペリー、マルシオ・マットゥー)に参加し1988年のサウサンプトン・ジャズ・クラブでのギグで演奏した。また、スタートゥルド・インセクツ(Startled Insects)の最初のアルバム「カース・オヴ・ザ・フェロモンズ(Curse Of The Pheromones)」(1987)にも参加している。
さらにライラック・タイム(Lilac Time)のアルバム「アンド・ラヴ・フォー・オール(And Love for All)」(1989/2006再発)、詩人オーウェン・デイヴィス(下の写真左の人物)とパーカッション奏者フランク・ペリーによる「アウト・ゼア(Out There)」(1990年に録音されたが、リリースは2001年)にも参加している。
ディッキー氏はまた作曲家でもあり、6枚の「ビッグ・ライフ・ライブラリー」CDに貢献している。これらはTV番組とコマーシャル用途を意図されたもので、「Folk Roots Vol. 1」、「Ancient Voices」、「Jingles Vols. 1 and 2」、「Short Stories - Themes Vols. 1 and 2」から構成されている。彼は、自身の筆になる楽曲でチェロとキーボードを演奏している。これらのアルバムには彼が演奏している他の楽曲も含まれている。
彼のセッション・ワークには、P.J.ハーヴィー、ジェイソン・フェディ、ラッキー・ビショップズ、ロビー・マッキントッシュ、ジュリー・レヴィ、ゴードン・ハスケルなどがある。また、アンドリュー・ディクソンによって書かれたマイク・リー監督の映画「秘密と嘘」のサウンドトラックがある。
チャズは今のところ二つのバンドを持っている;ロードランナーズ(Roadrunners)とポリジーンズ(Polygenes)だ。後者はアルバム「ナイン・ストーンズ」を1996年にリリースした。バンドのホームページをチェックしてみて欲しい。チャズ・ディッキーのソロ・アルバムも準備中だ。」
ということで、早速このバンドのHPをチェックしてみると件のアルバムからサンプルをたっぷりと聴ける様になっていて、楽しませてもらいました。
"Nine Stones" (1996) Polygenes
1. Uoy Rof Esum Tog/Evah
2. Desmond
3. Nine Stones
4. Provisional Ritual
5. Frankness
6. Johnny Goes To Greece
7. Raga Mayamalavagoula
8. First Water
9. Valley Of The Stones
10. 17ft. Man
11. View From An Eyelid
12. Bealach Na Ba
13. Have I Got Muse For You
メンバー
Robbie McIntosh - Guitars, Piano
Chris Lonergan - Basses
Chris Page - Drums, Percussion
Chas Dickie - Cello, Keyboards, Laughter
ゲスト
Bob Shearn - Guitar on Stones 3, 7 and 9
Paul Beavis - Drums, Percussion on Stones 3 and 9
Clive Bell - Khene on Stone 3, Shakuhachi on Stone 9
どうやらこのバンドはギタリストのロビー・マッキントッシュがリーダーのようで、彼の音楽性を軸にドラムス、ベース、チェロ/キーボードが展開するインプロも入った音楽という感じで、ギターの感じは時折アラン・ホールズワース系列の音を聞かせるもののよりハードロックよりのフレージングを得意としているようです。ここの楽曲はクラシック的なアレンジのものからジャズっぽいのやハード&ヘヴィなものまでバラエティに富んでいます。割とおもしろいかもと感じました。
by BLOG Master 宮崎