Sofa Sound Journal 2012年9月度投稿 「V is for....」 |
“V is for….”「・・・のV」
Posted: September 30, 2012 | Author: sofasound | Filed under: Uncategorized | Comments
VdGGの、だ。明らかに。今月、ジョン・ピール・レコード・コレクションのアーカイヴ(www.thespace.orgという芸術協会/BBCによって管理されているウェブサイトで、残念ながら英国内でしか見ることができないようだと、私は理解しているが)の、アルファベットの22番目の文字に達し、「エアロゾル・グレイ・マシーン」が注目のLPとなっている。
アーカイヴのアイディアは、アルファベットのそれぞれの文字に対して、ジョンの家族が、彼の膨大なコレクションの中から選んだ100枚のアルバムというものだ。私がそれを理解した限りでは、選択は、しばしば、音楽的なものとしてはエモーショナルでなかった。そして、実際、私は大変心を打たれたのだ、ジョンの未亡人、シーラは、AGMを選んだのは彼女であり、それは彼女に、はるかへと去ってしまったが優しく記憶された日々をとても沢山、とても暖かく思い出させるものとして、個人的に選んだのだと言ってくれたのだ。
しばらく前に、私は現在そのサイトにアップされているインタビューを受けた。とりわけても、私は、1968年だか1969年の昔の、ジャッジと私とがジョンのフラットで演奏することに、そして、彼の、レコード・ミラー紙におけるサイケデリア(えへん、注意書き、もう一つのP言葉だ)のAtoZにおける“V”としての、その後の推薦へと導かれることになった奇妙でまたとない出会いのことに触れたのだ。このことが私たちにある程度の公的な信用を与えてくれたのだし、それには、正直に言えば、私たちは当時、その段階に値するのだということについて全く怖がっていたのだ。このことが即ち直接的に、それらの初期においてあったこととして業界の興味を私たちに惹き付けた、とか、そして、それから、徐々に契約を取ることに・・・そしてすべての手招きしている未来に続く道の始まりへと導いていった・・、と示唆してみても、それはとんでもなく夢みたいな話だ、という訳ではない。
(訳注:レコード・ミラーは、1950年代半ばに創刊された週刊の音楽新聞。当時はMelody Maker、New Musical Express、Record Mirror、Disc magazineが4大ポピュラー音楽週刊新聞紙と賞された)
振り返ってみれば、そのような小さな結びつきが、そのような小さな思いがけない出来事が、最後にはストーリを、キャリアを、ちょっと考えてみただけでも、大きな動きを作り上げるようなつながりへとなっていったというのは、とてつもないことだ。
たぶん、私たちは自分自身の舵を切るのだ。夢のように、他の可能性全てをやり過ごして;あるいは、私たちは舵を切られているのだ。
どのような出来事においても、私たちは結局、自分たちがいる場所へと辿り着くのだ。
言ってるように、偶発性と偶然性の上に築かれるのと同じだけ、最も良く練られた計画においてもそのほとんどは、どのようなケースにおいても環境に襲われるものなのだ。
Vは「ヴィジョナリー(訳注:将来を見通せる、未来を見る異常な力を持つ、空想的な、架空の)」のVでもある;数週間前に私がプログ・マガジン式典授与式でこの賞を与えられたことを知っている人もいるだろう。もちろん、皆さんは私が作品をどのような個人的な賞揚よりももっと大きなものだとみなしていることを分かっているだろう;それでもなお、これがとても喜ばしい出来事だったと言わねばならない。とりわけ言っておきたいのは、全ての関係者から華美さが並はずれて欠如していたことだ。そして、とても沢山の若い顔ぶれを、(比較的)壮健な年寄たちと同じように見ることが出来て素晴らしかった。
うむ、私にとって忙しいひと月だった。それに比例して、今回は短いジャーナル投稿である。更なるものが現れるだろう、あとで・・・。
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9月度のジャーナルの投稿は、非常に短いものです。先日ツイッターで紹介したBBCも携わっている故ジョン・ピールのアーカイヴ・コレクションからのセレクションを紹介するサイトについて、ピーター自身もツイッターで紹介していますが、このジャーナルでは、その背景にあるものと、そこから連想されていったプログ・ミュージック・アウォードの件について触れられています。
"V is for VdGG in the John Peel record archive at http://www.thespace.org"
(Peter Hammill @Sofa_sound 2012年9月27日 - 23:23)
ピーターは、このジャーナルの中で「イギリスでしか見ることができない」みたいなことを書いていますが、実際には世界中で見ることができるので、ぜひ見てみてください。ここで述べられているインタビュー動画も見ることができます。
また、VdGGのアルバムはエアロゾル・グレイ・マシン以外も「ヴァイタル」までと70年代のコンピレーション2枚「68-71」と「Repeat Performance」がちゃんと紹介されていますのでLPの内ジャケットの写真など楽しめること間違いなしです。また、なぜか「The Long Hello」が「Godbluff」の後に入っていることでしょうか。
面白いのは、最初の棚のページで各アルファベットの棚にカーソルを持って行くと1枚だけ飛び出してくるのですが、「V」の棚では「AGM」が出てくるんですよね。試してみてください。
あ、ちなみに、もちろんですが、ピーター・ハミルの棚もございます。「フールズ・メイト」から「ペイシェンス」までとなっています。
by BLOG Master 宮崎