Peter Hammill Journal 8月号「複雑な蜘蛛の巣」改定 |
ピーター・ハミル ツィッター・アップデート 2011年8月28日
@Sofa_sound Peter Hammill
驚くべき経緯から私は自分のジャーナル投稿を編集することとなった。全くの自由意志で!
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さて、どういう編集を行ったのでしょうか、ということで、改定された部分を訳出しましたので、全体を再掲します。改定部分は、後半です。
Sofasound Peter Hammill's Journal
"A Complex Web"
Posted: August 17, 2011 | Author: sofasound | Filed under: Uncategorized | Comments Open
私が最初にクラシック・ロック・プロダクションと出会ったのは2003年のことだった。彼らは有名な、VdGGのベルギーTVへの出演(1972)、そこで私達は「燈台守(ライトハウス・キーパーズ」を完全版で演奏したのだが、その(映像の)権利を手に入れた。クラシック・ロックはこれをDVDとして発売した。彼らはこのリリースについてのアーティストの決済を得るために私達にコンタクトしてくることはなかった。私が彼らに接触した後で、私達は彼らと、前払い金とアーティストのロイヤリティを支払うことを合意するに至ったのだ。そして、契約書は2003年の5月27日に、ストラットフォード著作権有限会社を伴って署名された。
(余談だが、これに対する私の態度は、マテリアルに対する純粋な興味であり、それ故、それは、そのマテリアルが8場に出回ることに関心のある全ての人にとって有益である、というものだった)
契約書がサインされてから数ヵ月後、私は、新しいDVDが、ベルギーTVの映像に1975年のシャルルロワでの「ゴッドブラフ」のパフォーマンスを加えた形で出てきたのを発見した。
このリリースについて、私はコンタクトされなかったことに驚いたのだけれども、もう一度、これが一般的な興味を引くマテリアルであることを見て取ったのだった。新しい契約は、2003年10月3日に合意され、署名された。
この時までには、私は、もしかすると、他のマテリアルが掘り出されたら、その度に、パッケージ・ソフトが連なって出てくるのではないか、ということが気になりだしていた;そして、一般の人たちは、その同じマテリアルを新しい価値あるものを手に入れるめに、何度も何度も、それらを買うように説得されてしまうかもしれない、ということに。これは、VdGGの聴衆に対するアプローチとは、まったく上手く合わないだろう。それで、契約には、「ゴッドブラフ」マテリアルは、いかなるものであろうと、私達の合意無しに、他のどのようなオーディオ/ヴィジュアルのマテリアルを伴わさせることは出来ない、ということに効力のある条項が挿入された。
私は、クラシック・ロックは、完全に認可された商品を持つことが出来たことでハッピーであり、VdGGは、そのDVDなどが発売されることでハッピーだったし、私は、それらの商品がソファ・サウンドのウェブサイトで入手可能になることでハッピーだったし、多くの人々は、これらの歴史的な記録物を所有することが出来る機会を得られて喜んでいたと信じている。
2005年2月に(VdGGの再結成のアナウンスがなされる前だ)、クラシック・ロックの代表者が、私達に接触してきて、彼らの考えている「ア・クリティカル・レヴュー」シリーズのドキュメンタリーDVD向けにインタビューを収録させて欲しいと言って来た。私達は(当時のVdGGメンバーである4人のことだ)、すぐにそのプロジェクトには参加しないことを決めた。けれども、私達は知らなかったのだが、後になって、デヴィッド・ジャクソンが参加したということが判明した。私達は、ジャッジ・スミスとニック・ポッター、グループの元メンバー達、がインタビューを受けていたことが分かった。
2005年4月にクラシック・ロックは「インサイドVdGG」のリリース予定を発表した。そのアナウンスにはライブ映像が含まれていると謳ってったので、私は会社にEメールを送り、私達は、これまで見られたことのない、どのような映像に関しても、それを使用することに対する同意を与えていないことを指摘した。また、「ゴッドブラフ」DVDからの映像は、他のどのようなオーディオ・ヴィジュアルのマテリアルとも一緒には使うことが出来ないのだということも指摘した。
2005年7月に「インサイドVdGG」は2枚組DVDセットとしてリリースされた。ディスク1は様々なインタビューと短いパフォーマンスの抜粋から構成されていた。(私の理解は、これは「教育的な」プロジェクトであるから、これらの抜粋の短さは、普通の著作権の条件には対象とならない、ということを意図している、というものだ。)奇妙なことに、「包括的なレビュー」に関しては、「ゴッドブラフ」以降のいかなアルバムについても、何の言及もされていなかった。以前にリリースされたベルギーとシャルルロワの映像からなるディスク2は、ドイツの番組「ビート・クラブ」のために収録された二つの他の楽曲を伴っていた。
私に送られてきたDVDに添えられた送り状には、「見ての通り、そのパフォーマンスのトラックは、どのようなほかのマテリアルも伴っていない。完全性のために、二つのビート・クラブのトラックがパフォーマンスのディスクの方に含められた...。」(原文のまま)
私は、DVDが送られてきたことには感謝したが、その製品のドキュメンタリーの要素には感心しなかった。私は、契約の条件に逆らって、「ゴッドブラフ」マテリアルは他のオーディオ/ヴィジュアル素材と一緒にされているではないかという事を指摘した(メールを書き送った。私は「クリティカル・レビュー」DVDは単独の製品として出されるべきで、もちろん、私達は何の所有権利権もそこには持たないだろうと。しかしながら、オリジナルのマテリアルが現行のDVDに使用されてしまっているのだから、この製品においては、ロイヤリティーが発生するだろうと示唆した。
当時、私は大衆に向かって、もし彼らがその商品の性質を完全に知っており、かつ、特にもし、すでにオリジナルの音楽DVDを購入していなかったというのでもなければ、その製品を買わないことを勧めてもいたのだ。(そして、同じ年の後半に出したニューズレターの中で、改めてこう言ったのだ。「もし、よほどの熱心な完全主義者ででもない限り、全ての人によって(購入を)避けられるべきである、と言いたい...。」と)私が特に心配しのは、VdGGの再結成のライトが当たっている中で、あるいはその広報活動の余波の中で、このリリースが現代(2005年)のグループによって、特別に承認された、あるいは、そのプロモーション活動の一部として、受け取られてしまうのではないか、と言うことだった。
クラシック・ロックから私が受け取った最初の回答のなかで、彼らは「ディスク2は...、どのような方法においても、あるいは、どのような新しいマテリアルと一緒にでも改変されていない」と述べていた。私に対して、そのDVDの続きとなるエディションに向けて(もっと高いギャラでの)インタビューを受けてもらいたいという申し出がなされた。
返答の中で、私は、この申し出を辞退し、新しい「ビート・クラブ」の映像がディスク2にカップリングされていることに加えて、の2枚のDVDは一つの単位として売られているのであるから、ディスク1のオーディオ/ヴィジュアルのマテリアルは、事実上、「ゴッドブラフ」マテリアルとカップリングされていることになる、と。私は再度ロイヤリティはオリジナルのマテリアルが使用されていることによって支払われるべきであると強く主張したのだ。
わたしは、ようやく「ビート・クラブ」のトラックが含まれていることを認める返事を受け取った。そこには、これは作業指示書とドイツの製造工場との間での誤解の結果生じたことであったと説明がなされていた。また、ロイヤリティは契約上のレートに従って支払われるものであることに合意された。ただし、2枚組DVDである製品の性質を鑑みて、ディーラー価格の50%で。
(2005年10月11日の)私の返答において、私はも一度、もし「インサイドVdGG」の何らかの第2版が1枚ものDVDで、「クリティカル・レビュー」もの、として出るのであれば、それが一番良いことだと強く主張した。そのようなリリースであれば、それには何のロイヤリティも発生しないという事実を改めて表明したのだ。実際、そのようなバージョンが2005年の遅くにリリースされたものと思う。
私はこうも書いた:「あなた方はこのリリースについて我々にロイヤリティを支払う意思はあったし、また、6月30日までの売り上げが計上されていないのは単純に見落としであるのだと思う。当然、私はあなた方がこの権利を緊急のものとして扱ってくれることを期待している。」と。私が馬鹿だった:リリース日が7月となっていたため、6月以前にはどのような売り上げもないことは明らかだった.だ;一般的な感情の論調が、そうは言っても、期待に応えてくれることを当てにしていたのだ。
私は二度と更なる手紙をクラシック・ロック・ダイレクト有限会社から受け取っていない。あるいは、どのようなほかの関連会社からであってもだ。そして、その時以降、どのようなリリースに対しても、何のロイヤリティをも受け取っていない。何らかの清算がなされた最後の期間は、2005年6月30日に終了した6ヶ月間だった。
それ以来、一般の方々が私に、そのマテリアルを使用した様々な製品が、クラシック・ロックのグループのネットワークの子会社またはそれと関係のある、様々なレーベルから出されたことについて注意を喚起してくれた:「ザ・ライブ・ブロードキャスツ」(クラシック・ロック・レジェンズ 2006)は、「ビート・クラブ」の映像にオリジナルの映像を組み合わせた1枚もののDVDだ;「トランスミッションズ」(ストーミング・ミュージック 2007)ビデオ映像から採られたオーディオだけのCDであり、「ア・プレイグ・オブ・ライトハウスキーパーズ」(ストームバード 2009)は、(オリジナルの、2枚組DVD)「インサイドVdGG」のリパッケージング(ジャケットだけ別のものにすること)品として出ている。(ついでに言っておくと、この最後のものは、そのカバー上の宣伝広告で、《これまでにはリリースされたことのない珍しい秘蔵映像》だとも記述してあるようだ)
憤激の思いが増しつつ、私は折に触れ、一般の人々や、場合によっては小売業者に対してこれらのリリースの性質を警告しようと試みた。私の感覚では、継続的なリパッケージングやタイトル換えは、無用心な完全主義者を上手く誘い込んだ/込むものかもしれないが、そのフォロワーの間でのVdGGの評判を強調しようと意図したものではない。しばしば、これらのフォロワーたちの要請に対して、私は、こういう訳で、これらの製品の購入に抗うよう+アドバイスしてきたのだ。
私は道義上、クラシック・ロックが、どのような会社の見せかけであろうとも、契約上完全にそのようなリパッケージングや、実際、ある会社から、彼らが適切だと見る他の会社へと権利を譲渡する権利を有していることを言っておかなければならない。彼らの行為に不法性の要素はない。
もちろん、4つの異なるレーベルからの4種類以下ではない異なるリリースに対するロイヤリティが支払われていないのは事実であり、その事実が私の心中に契約の条件にあっていないのではないかという疑問を引き起こしている。
しかしながら、私は2005年以来のロイヤリティ支払いについてクラシック・ロックを追い詰めなかったと言うべきだろう。
私達は、現在のところまで来た。
「パフォーマンス」のタイトルの下で、同じマテリアルが相変わらず現在もイーストワールドというレーベルからリリースされている。私は、今、このリリースが争いの基になっていることを理解している(し、また、それが分かったことに驚いてもいる)。つまり、この争いが解決される時、誰であろうとも、いかなるロイヤリティの支払いの義務に対して責任を持っている人間が誰なのかがはっきりするだろうということになるかもしれない。たった今は、けれども、私はこの件に関しては、関係者というよりはむしろ立会人のままでいる。
コメント・セクションに書き込みたいと感じた人は誰でもそうすべきだ。そこに表明された意見は、あなた方のであって、私のではないことを指摘しておくべきだろう。また、あなた方は、自分の言葉を穏やかなものに注意しなければならないとも。ことさら、何であろうと、中傷だと受け取られかねないような言辞においては特に。とりわけ、抽象的な発言をしないように気をつけて欲しい。私は、出来事を、それらが起きたとおりに事実ベースに整理することに全力を注いだ。それらの出来事の前後の状況を供することが必要な場合にのみ、私の個人的な見解を十分に沿え、また、これらの見解が、それらが起きた通りの、また、私がそれらを理解している通りの、事実に由来しているということを明らかにすることにベストを尽くしたのだ。
最後に、私は自発的に明らかにしておきたい。過去に時々私の言葉が怒りに任せていくらか節度を越えた表現を、上記にその概略を示した継続的なリリースに対して行ってしまったことを明らかにしておきたい。関係する会社の部分でも個人においても、どのような実際の不正があったと意味したいと望んだわけではなかったし今も望んでいない。
追記
明確にしておこう。「クラシック・ロック」とここで言及されているものは、最近のメトロポリスのコンサートDVDで協力した会社やその名前の雑誌、あるいは、クラシック・ロック・ソサエティなどとは別のものだ。
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内容的には、かなり大きな改定だと思います。おそらく様々な事実が徐々に判明してきているのではないでしょうか。権利関係は、音楽に限らず複雑怪奇なものだと思いますが、契約と法律とが国ごとにも異なりますから、まさに「複雑に織り成された蜘蛛の巣」のようなものだと言えます。バンドにもレーベルにも、そしてもちろんファンである我々にとってもハッピーな状況が訪れることを願って止みません。
by BLOG Master 宮崎